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お知らせ

矯正中の虫歯リスクと予防法|正しい歯磨きテクニック完全ガイド

矯正治療中に虫歯リスクが高まる理由

矯正装置をつけると、歯磨きがしづらくなります。ブラケットやワイヤーが歯の表面に密着することで、食べ物のカスやプラーク(歯垢)が溜まりやすい環境が生まれるのです。

特にブラケットの周辺やワイヤーと歯の接触部分は、歯ブラシが届きにくいため清掃が不完全になりがちです。その結果、プラークが蓄積し、虫歯の原因となる細菌が繁殖するリスクが高まります。

矯正治療を始めると、少なくとも1年以上の長期間にわたって装置を装着することになります。この期間中、虫歯リスクが常に高い状態が続くことを認識しておく必要があるでしょう。

矯正装置によって虫歯リスクが高まる理由は、単に清掃が難しくなるだけではありません。装置の周りに食べ物が引っかかりやすくなるため、糖分を多く含む飲食物が長時間口内に留まることも問題です。

さらに、矯正治療中は歯の表面に新たな圧力がかかることでエナメル質がわずかに影響を受け、虫歯への抵抗力が低下する場合もあります。

このように複数の要因が重なることで、矯正中の虫歯リスクは通常よりも高くなるのです。

矯正中に虫歯ができやすい部位と特徴

矯正治療中、特に虫歯が発生しやすい箇所をしっかり把握しておくことが大切です。重点的にケアすべき部位を知ることで、効率的な予防が可能になります。

最も注意すべきなのは、ブラケットの周辺部分です。特に歯とブラケットの接触部分には、プラークが溜まりやすく、通常の歯磨きでは十分に清掃できないことがあります。

ワイヤーが通る部分も要注意です。ワイヤーの下や隙間に汚れが溜まりやすく、歯ブラシの毛先が届きにくいため、虫歯のリスクが高まります。

歯と歯の間(歯間部分)も虫歯ができやすい部位です。矯正装置があることで、フロスや歯間ブラシの使用が難しくなり、この部分の清掃が不十分になりがちです。

奥歯の噛み合わせ面も見落としがちな部位です。矯正装置が視覚的に邪魔になるため、奥歯のブラッシングが不十分になることが多いのです。

これらの部位は特に注意して丁寧にケアする必要があります。日々の歯磨きで意識的にこれらの部位を重点的に清掃することが、矯正中の虫歯予防の鍵となります。

矯正中の虫歯予防に効果的な歯磨きテクニック

矯正装置をつけていると、通常の歯磨きでは不十分です。装置の周りをしっかり清掃するためには、専用の歯磨きテクニックを身につける必要があります。

まず基本となるのは、装置の上・中・下の3つの部分に分けて磨く方法です。ブラケットの上の部分、ブラケットの真上、そしてブラケットの下の部分を意識的に分けて磨くことで、磨き残しを減らすことができます。

歯ブラシは毛が柔らかめのものを選び、強くこすらずに丁寧に磨くことがポイントです。強い力で磨くと歯や歯茎を傷つけるだけでなく、矯正装置も損傷する恐れがあります。

矯正用の歯ブラシを使うことも効果的です。矯正用歯ブラシは、ブラケットやワイヤーの周りを効率よく清掃できるよう設計されています。2025年最新の矯正用歯ブラシは、毛先の形状や硬さが改良され、より効果的に汚れを除去できるようになっています。

歯磨きの時間も重要です。通常よりも時間をかけて、3分以上かけて丁寧に磨くことをおすすめします。特に就寝前の歯磨きは最も重要で、この時間帯に最も丁寧に磨くよう心がけましょう。

歯磨き粉はフッ素配合のものを選ぶと効果的です。フッ素には歯の再石灰化を促進し、虫歯を予防する効果があります。特に矯正中は、フッ素濃度が高めの歯磨き粉を使用することで、より効果的に虫歯を予防できます。

矯正中に必須の補助清掃道具とその使い方

歯ブラシだけでは矯正装置の周りの汚れを完全に取り除くことはできません。そこで補助的な清掃道具を使うことが大切です。

歯間ブラシは矯正中の必須アイテムです。ワイヤーの下や、ブラケットの周りの汚れを効率よく除去できます。サイズは歯の隙間に合わせて選び、無理に押し込まないよう注意しましょう。

デンタルフロスも重要です。矯正中はフロススレッダーと呼ばれる専用の器具を使うと、ワイヤーの下にフロスを通しやすくなります。歯間部分の汚れをしっかり除去することで、虫歯リスクを大幅に減らせます。

タフトブラシ(ワンタフトブラシ)も非常に効果的です。1本の毛束で構成された小さな歯ブラシで、ブラケット周りや奥歯の奥など、細かい部分の汚れをピンポイントで除去できます。

水流を使った口腔洗浄器(ウォーターフロッサー)も便利です。水圧で汚れを洗い流すため、矯正装置の隙間に詰まった食べカスを効率よく除去できます。特に歯間部分や装置の周りの清掃に効果的です。

洗口液(マウスウォッシュ)も補助的に使うと良いでしょう。フッ素配合の洗口液を使用することで、歯の再石灰化を促進し、虫歯予防効果を高めることができます。

これらの補助清掃道具を組み合わせて使うことで、矯正中でも効果的に口腔内を清潔に保つことができます。どうですか?あなたも今日から取り入れてみませんか?

フッ素の効果的な活用法

矯正中の虫歯予防において、フッ素の活用は非常に重要です。フッ素には虫歯予防に特化した効果があり、特に矯正装置を装着している方には積極的な利用をおすすめします。

フッ素の主な効果は3つあります。まず、虫歯菌の働きを弱める効果です。お口の中の虫歯菌は、食べ物に含まれる糖分から酸を作り出しますが、フッ素はこの虫歯菌の働きを抑制し、歯を溶かす酸の量を減らします。

次に「再石灰化」を促進する効果があります。歯の表面は、食事の際に脱灰と再石灰化を繰り返していますが、フッ素は唾液中のミネラルが歯に沈着するのを助け、再石灰化を促進します。

さらに、歯質を強化する効果もあります。フッ素は歯の主成分であるハイドロキシアパタイトを、酸に強いフルオロアパタイトに変化させ、歯の表面を強化します。

矯正中におすすめのフッ素製品

矯正中には、通常よりも高濃度のフッ素製品を使用することが効果的です。2025年現在、矯正中の方におすすめのフッ素製品にはいくつかの種類があります。

まず、フッ素配合歯磨き粉です。6歳以上の方には1450ppmのフッ素濃度の歯磨き粉がおすすめです。特に矯正中は虫歯リスクが高いため、高濃度のフッ素歯磨き粉を使用することで予防効果を高められます。

フッ素配合の洗口液も効果的です。歯磨き後に使用することで、歯ブラシでは届きにくい部分にもフッ素を行き渡らせることができます。矯正装置の隙間にもフッ素が浸透し、効果的に虫歯を予防します。

定期的な歯科医院でのフッ素塗布も重要です。プロフェッショナルケアとして、高濃度のフッ素を歯科医院で塗布してもらうことで、より効果的に虫歯を予防できます。矯正中は3ヶ月に1回程度の頻度でフッ素塗布を受けることをおすすめします。

フッ素ジェルを使った自宅ケアも効果的です。就寝前にフッ素ジェルを塗布することで、夜間の虫歯リスクを減らすことができます。特に矯正中は、装置の周りにフッ素ジェルを塗ることで、リスクの高い部位を重点的に保護できます。

矯正中の食生活と虫歯予防の関係

矯正中の虫歯予防は、歯磨きやフッ素だけでなく、食生活も大きく関わってきます。適切な食習慣を身につけることで、虫歯リスクを大幅に減らすことができるのです。

まず重要なのは、糖分の摂取頻度を減らすことです。虫歯菌は糖分を餌にして酸を作り出すため、糖分を含む食べ物や飲み物を頻繁に摂取すると、虫歯リスクが高まります。特に矯正中は装置に食べ物が留まりやすいため、この影響がより大きくなります。

砂糖入りの飲み物は特に注意が必要です。ジュースやスポーツドリンクなどの甘い飲み物を頻繁に飲むと、口内が長時間酸性状態になり、虫歯リスクが高まります。矯正中は水やお茶など、糖分を含まない飲み物を選ぶようにしましょう。

間食の取り方も重要です。ダラダラと時間を決めずに食べ続けると、口内が常に酸性状態になり、虫歯リスクが高まります。間食をする場合は、時間と量を決めて一度に食べ、その後は歯磨きをするか、水でうがいをするようにしましょう。

矯正中に避けるべき食べ物と推奨される食品

矯正中は、装置を傷つけたり、虫歯リスクを高めたりする食べ物を避けることも大切です。硬いナッツ類やキャラメルなどの粘着性の高いお菓子は、装置を損傷させる恐れがあるため避けるべきです。

また、酸性度の高い食品や飲料も注意が必要です。柑橘系の果物や炭酸飲料などは、歯のエナメル質を弱める可能性があります。これらを摂取した後は、すぐに水でうがいをするか、30分ほど時間を置いてから歯を磨くようにしましょう。

一方で、推奨される食品もあります。カルシウムを多く含む乳製品は、歯の再石灰化を促進する効果があります。また、繊維質の多い野菜や果物は、自然と歯の表面をきれいにする働きがあります。

キシリトール入りのガムやタブレットも効果的です。キシリトールには虫歯菌の活動を抑制する効果があり、特に食後に使用することで、虫歯予防効果を高めることができます。

定期的なプロフェッショナルケアの重要性

矯正中の虫歯予防には、自宅でのケアに加えて、定期的な歯科医院でのプロフェッショナルケアが欠かせません。専門家による定期的なチェックとケアは、矯正治療を成功させるための重要な要素です。

矯正治療中は、通常よりも頻繁に歯科医院を訪れることをおすすめします。一般的には1〜2ヶ月に1回の矯正装置の調整に合わせて、クリーニングやフッ素塗布などのプロフェッショナルケアを受けると良いでしょう。

プロフェッショナルクリーニング(PMTC)は特に重要です。歯科衛生士による専門的なクリーニングで、自宅では取り除けない汚れや歯石を除去します。矯正装置の周りに蓄積した頑固な汚れも、専門的な器具と技術で効果的に取り除くことができます。

定期検診では、初期の虫歯を早期発見することも可能です。矯正中に虫歯ができると、治療が複雑になることがあります。定期的なチェックで早期に発見することで、簡単な処置で済ませることができます。

また、歯科医師や衛生士からのアドバイスも重要です。自分では気づかない磨き残しの部分や、効果的な歯磨き方法について、専門的なアドバイスを受けることができます。矯正中の口腔ケアに関する疑問や不安も、この機会に相談することができます。

プロフェッショナルフッ素塗布も効果的です。歯科医院で行われる高濃度フッ素塗布は、自宅でのフッ素ケアよりも高い効果が期待できます。特に矯正中は虫歯リスクが高いため、定期的なフッ素塗布で予防効果を高めることをおすすめします。

定期的なプロフェッショナルケアを受けることで、矯正治療中の虫歯リスクを大幅に減らし、治療終了後も健康な歯を維持することができます。あなたの歯の健康を長期的に守るためにも、定期的な歯科医院への通院を習慣にしましょう。

まとめ:矯正中の虫歯予防を成功させるポイント

矯正治療中の虫歯予防は、美しい歯並びを手に入れるだけでなく、その後の歯の健康を長く維持するためにも非常に重要です。これまでご紹介した内容をもとに、矯正中の虫歯予防を成功させるためのポイントをまとめます。

まず、矯正装置によって虫歯リスクが高まることを十分に理解し、日々のケアに取り組む意識を持つことが大切です。特にブラケットの周辺やワイヤーの下など、汚れがたまりやすい部位を重点的にケアしましょう。

正しい歯磨きテクニックを身につけることも重要です。矯正用の歯ブラシを使い、ブラケットの上・中・下の3つの部分に分けて丁寧に磨く習慣をつけましょう。特に就寝前の歯磨きは最も重要なので、時間をかけて丁寧に行いましょう。

補助清掃道具の活用も欠かせません。歯間ブラシ、デンタルフロス、タフトブラシなどを組み合わせて使うことで、歯ブラシだけでは届かない部分もしっかり清掃できます。これらの道具を日常的に使用する習慣をつけることが大切です。

フッ素製品の積極的な活用も効果的です。フッ素配合の歯磨き粉や洗口液を使用し、定期的に歯科医院でのフッ素塗布を受けることで、虫歯予防効果を高めることができます。

食生活の見直しも重要なポイントです。糖分の摂取頻度を減らし、間食の取り方に注意することで、口内環境を改善できます。また、装置を傷つける可能性のある硬い食べ物や粘着性の高い食べ物は避けるようにしましょう。

そして最後に、定期的な歯科医院でのプロフェッショナルケアを受けることが、矯正中の虫歯予防の成功を左右します。専門家による定期的なクリーニングやチェックで、自宅では気づかない問題を早期に発見し、対処することができます。

これらのポイントを実践することで、矯正治療中の虫歯リスクを大幅に減らし、治療終了後も健康で美しい歯を維持することができます。矯正治療は決して簡単なものではありませんが、適切なケアと予防を心がければ、素晴らしい結果を得ることができるでしょう。

矯正治療と虫歯予防に関する詳しい情報や、お口の健康についてのご相談は、ぜひノアデンタルクリニックにお問い合わせください。患者様一人ひとりに合わせた最適なケアプランをご提案いたします。

ノアデンタルクリニック院長

渡辺 徹也Watanabe Tetsuya

略歴

  • 2000年朝日大学歯学部卒
  • 2001年朝日大学歯学部歯学研究科(歯周病学専攻)入学
  • 2005年同 修了(歯学博士)
  • 2005年~土田歯科医院に勤務
    朝日大学歯周病学講座 非常勤講師 併任
  • 2009年~土田歯科医院 退職 非常勤に(矯正治療担当)
  • 2009年4月ノアデンタルクリニックを開設
  • 2012年8月ノアデンタルクリニック・ホワイトエッセンスに改名
  • 2014年4月保険医療機関指定を辞退 自費専門医院に
  • 2024年4月医療法人スマイルアークとして法人化

研修

  • 藤本順平先生 補綴・咬合コース 修了
  • 弘岡秀明先生 歯周病コース 修了
  • 堀田康記先生 インプラントコース 修了
  • 石井宏先生 歯内療法コース 修了
  • 高橋登先生 レジン修復コース 修了
  • 三根治先生 歯列矯正コース 修了
  • 尾谷幸治先生 医療面接コース 修了
  • Dowen Birkhed/Peter Lingstrom教授
    むし歯(予防)学コース 修了
  • 秋山勝彦先生 マイクロスコープ歯周病コース 修了

所属学会

  • 日本歯周病学会
  • 日本口腔インプラント学会
  • 日本顕微鏡歯科学会
  • 宮崎インプラント研究会(2005-2008)
  • 愛知インプラントセンター(2007-)
  • 歯科臨床研鑽会 役員
  • Journal Club
  • 株式会社松風 プロダクトアドバイザー

その他

  • 朝日大学歯周病学講座 非常勤講師
  • 日本歯周病学会認定医
  • 日本顕微鏡歯科学会
  • 日本顕微鏡歯科学会認定医
  • 第2種滅菌技士
  • 歯科臨床研鑽会 役員
  • 同マイクロスコープstep-upセミナー講師( ダイレクトボンディング担当)
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