お悩み相談
虫歯治療にう蝕検知液は必須ですか?
保険診療で虫歯治療を考えている歯科医院が、う蝕検知液を使わないそうなので、(虫歯の取り残しが起こらないか?)気になっています。
「う蝕検知液を使わない」事以外には、他に探した医院よりはるかに私の希望にマッチしていて(レジン充填が得意なこと、予防に力を入れていること、希望すれば質の高い自由診療が受けられること等々)それだけがネックに感じています。
う蝕検知液は「無いよりは有ったほうがいいもの」ですか?それとも「必須」であると考えられますか?
(もしくは熟練の腕をお持ちなど特定の歯科医を除いては、使用しないことは「論外」でしょうか?)
例えば、私の勝手な保険診療の基準ですが、マイクロスコープは「無いよりは有ったほうがいいもの」、ルーペは「必須」、肉眼は「論外」だと考えて歯科医院を選択しました。
「う蝕検知液を使わない」事は、その医院を選択しない(そこで治療を受けない)大きな理由になりますか?
以前のかかりつけ医は保険診療しかしておらず肉眼での治療でしたが、う蝕検知液は使用していました。
(咬合面の何本かレジンで治療してもらいましたが、どの歯も5年以上二次虫歯は発生していません)
この掲示板を見ているとう蝕検知液を使うことは当たり前のように感じられるのですが、一般的には使っていなくてもそこまで気にする事ではないのでしょうか??
(歯チャンネルを拝見するまではその存在すら知りませんでした)
過去にも類似の質問はありましたが、かなり古いものしか検索できなかったので、改めて教えていただけると幸いです。
よろしくお願い致します。]
回答
「歯間のレジン充填、保険と自由診療で予後は大きく変わりますか?」でもこの件について少しお答えしましたが、必須かどうかというご質問については、必須ではないと思います。
むし歯を取り残さないことを命題とするなら、多めに削れば済む話ですので、必須とは言えないと思います。
また、う蝕の判断基準としてう蝕検知液も信頼性の高いものには違いありませんが、液の種類がいくつかあって染まりすぎるものもありますし、正確だと言われているものでも神経に近いところで一部、う蝕じゃないはずなのに僅かに染まるところがあったり、う蝕ではなくて変色をしている部分で染まっているかどうかの判断が難しかったり、染まってないところでも何か怪しいと感じてもう少しだけ削るとその下では明らかに染まったり・・ あとせっかく染まっても、マイクロやルーペでも見る角度によっては見落とすことも多々あり得ますので、実際の使用判断は案外複雑な気もします。
あと教科書的には「硬さ」が基準(硬さの定義が曖昧ですが)になっていますから、結局のところ検知液も必須とは言えないし、判断材料の一つに過ぎないと捉えるのが正解かなと思います。
ちなみに自分の場合は必ず使いますが、染めた状態をマイクロで撮影して、染まっていたところもきちんと削りましたよ、というのを患者さんに見せる目的の方が大きいですね。
患者さん自身に見せて納得して貰う、という意味では非常に効果的だと思っています。