はじめまして。
えーと、不思議な現象なのですが、同業者の荒木先生よりも、一般のあきさんの方が意見が近かったのでこちらのスレッドに書きますね。
とんすけさんを悩ませているのは根分岐部病変と言いまして、多くの方に指摘されている通り、非常に予後は悪いです。
ですからこれから考えられる方法は、「延命」「抜歯」のどちらかになります。
話が単純明快なのはもちろん「抜歯」なのですが、それを選択すると次に来るのは「出来ればインプラント」となります。
歯が抜けたところを、残りの歯を巻き込んで補うよりは、単独で処置する方があらゆる意味で利にかなうからです。
ところがまだ20代のとんすけさんにとってはそれ難しい訳ですので、「延命」の可能性について書いていきます。
以下は、頼めば誰でも出来る方法ではなくなりますし、それが最適かどうかはわかりません
ひとつの意見、「自分が担当医だったらこうする」程度の意見と考えて下さい。
それと、実際に拝見してませんので、状態によっては抜歯を選択する可能性もあります。
「延命」処置として、根と根の間を歯間ブラシでセルフケア出来ることを優先的に考えます。
「ヘミセクション(分割抜歯術)」は真ん中で分割し、状態の悪い方は抜歯してしまう方法なのですが、これを行うと結局抜歯した場合と同じくブリッジなりインプラントなりが必要になるので、あきさんの指摘どおり避けた方が賢明だと思います。
「ヘミセクション」の様に、真ん中で分けて、どちらも抜かない方法を「ルートセパレーション(歯根分割術)」と言います。(一応、保険適応です)
分かれた根っこの、前歯側を近心根、奥歯側を遠心根と呼びます。
私が担当医なら・・ですが、「ダメもとであること」は説明の上、まず分割をします(外科手術下になると思います)。
そしてその際に、近心根も遠心根も動揺がわずかなら「イケるかも」と判断します。
この手術の時に、出来るだけ長い延命を優先する場合は周囲の骨もある程度削る方が良いのですが、後々インプラントも検討されている以上、「これぐらいでなんとかなるかな・・」という妥協点を探すことになります。
また、このままでは近心根と遠心根の、隙間がおそらく狭くなりますので、後に部分矯正を行って、隙間を広げます。
(結構簡単な方法があるので私はサービスでやってしまいますが、普通は何万か数十万か、費用がかかるかも知れません)
それで、5番の後ろに平べったい6番近心根、少し隙間をあけてまた平べったい6番円心根、そして7番、という順番で残ります。
その後、6番の近心根と遠心根を、動揺がほぼない状態なら1本づつクラウン(元々1本の歯に、2本のクラウン)、結構揺れる様なら連結冠(※真ん中に歯間ブラシは通せる形態)にします。
5番や7番とは出来れば連結したくないところですので、最初の手術の時の動揺度の確認が重要になってきますね。
また近心根、遠心根とも根っこが薄っぺらくて後々の歯根破折の危険がありますので、もったいない気もしますがファイバーコアを選びたいところでもあります。
ここまでで費用はどうでしょうか・・分かりませんけど、保険内で似たことをされる場合もあるかも知れませんが、数十万円はかかると考えておいた方が現実的かと思います。
・・と、こういった形で検討するかと思いますよ。
実際に私が診査すれば他の方法になるかも知れませんし、これがベストではないかも知れませんが、こういった感じの処置は、「歯周病が得意な先生」の得意分野ですよ。
参考⇒侵襲性歯周炎かも?(歯周病治療が得意な歯科医院の見分け方)
B歯科医院の先生も同じ様な考えかも知れませんが、文面からは少し分かりづらかったので・・。
参考までにして下さい。
良い方法が見つかるといいですね。
|