M.Tさんこんにちは。渡辺です。
そんなに褒められると、こちらが照れてしまいますよー。
さて、ご自身の歯について、本当によくお調べになられていて感心するばかりですが、ご質問にお答えしていきます。
1)について
神経を抜かれた歯は、従来硬さが弱くなると考えられていました。ですから抜いたところには金属の土台を詰め込んで補強した方が良いと思われていたのですが、現在では神経がない歯でも、硬さには殆ど変化がないということが分かっています。ですからそういう意味での心配はありません。
ただ、神経がなくなると、知覚(歯にものが当たった時に、当たったと感じる感覚)がやや鈍くなる様です。
それに加えてもう一本の土台と金属でつなぎますから、全体的にはものの当たる感じが、ご自分でも分かるぐらい鈍くはなると思います。
土台が10本とかの大きなブリッジになると結構患者さんからも指摘されますが、M.Tさんの様に2本程度なら、気にはならないかもしれません。
2)について
ブリッジにする時には神経を抜く、という歯医者さんは結構聞きます。理由はM.Tさんが聞かれた様に、せっかく大きなブリッジを入れたのに後からしみてきたりすると、やり直さなくてはいけなくなるので、それが嫌だからだと思います。
あと、土台にする歯が斜めになっていたりすると、やむを得ず神経を抜くこともあります。
では神経を抜きさえすれば問題は何も起きないのかと言えばそうでもなく、治療中の感染などによって、何年も経ってから根っこの先に膿がたまり、痛みが出たり再治療が必要になったりすることがあります。(再治療になった場合の治療の成功率は更にさがります)
どちらにしても身体の一部を削り取って、元には戻らないことを行うのですから、全く心配ないという訳には行きません。
神経を抜かずにかぶせものをした場合の予後、神経を抜いた場合の予後と、それに伴うリスク(再治療の困難さ、費用の問題など)を合わせて比較すると、私なら、出来るだけ神経は抜かない様にします。
担当の先生と相談して、可能なら神経を抜かずにブリッジを作って頂き、一旦“仮止め”にしてもらって、後でしみて仕方がない場合には神経を抜くという方法ならいかがでしょうか。
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