うーん、検索してみたのですが、見つからないですね。
普通に考えれば、それは不可能だと思います。
歯根膜というのは、歯が生まれる時に歯根の一部や周りの骨とセットで形成されます。ですから後から部分的に作るというのは理論上不可能かと思います。
インプラントの周りに歯根膜を作るぐらいなら、歯ごと再生する方が技術的には簡単そうな気がしますね・・。
詳しく言うと歯根膜は、歯と骨の隙間(歯根膜腔)を通る、細い糸状の無数のコラーゲン繊維を言います。
歯が骨の穴の中にたくさんのロープで吊されてる感じです。
でそのコラーゲン繊維は、歯の中(セメント質)にも周囲の骨(1mm程度の厚みで固有歯槽骨と言って、他の骨とは区別されます)にも貫通しています。
これら(セメント質、歯根膜、固有歯槽骨)全てが一度なくなってしまったただの骨(※固有歯槽骨とは組織的に別物です)に、また人工的に歯根膜を作ってしかもインプラントと結合させるというのは無理じゃないかな、と思いますよ。
んー、分かりにくいですよね??
ちょっと難しい話ですね。
私の頭で想像出来る範囲では無理ということです。
逆に昔(数十年前)、まだインプラントが骨と結合(※という呼び方は本当は適切ではないそうなのですが)させられなかった頃、今の様にチタンではなくてサファイアなどを使用していました。
その頃は、骨の中に入れた異物(サファイアなど)が直接骨に接しない様に身体の防御反応によって”肉”で包まれて(のうほうの状態)しまったので、それが歯根膜と同じくクッション代わりになると主張されていたことはあった様ではあります。
まさか今更そういう話ではないかとは思いますが、いずれにしてもすぐに実用化されて、安心して使用できる様なものではなさそうに思いますよ。
新しい物が臨床的に実用化されるまでには、仮説を立ててから基礎実験、動物実験、安全性などの確認、もろもろ含めて数十年はかかるのが普通でしょうね。
(これらのステップを無視されることも多々ありますが・・)
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