かかる先生によっての成功率の差というのは知識や経験、技量の差によって当然ながら大きく出て来る訳ですが、それを他人が(本人さえも)知る方法というのはほとんどありませんので、日本の一般的な保険治療の平均的な成功率vs欧米の専門医の成功率 で比較して検討するのが現実的だと思います。
データに信頼性が低いものや、時代が違ったりばらつきが大きいなどの問題があるのですが治療の成功率については概ね、
【神経を抜く治療】
保険50〜60%ぐらい?? 専門医90%以上
【過去に神経を抜いた歯が失敗していて再治療を行う場合】
保険30%ぐらい?? 専門医60〜80%ぐらい
と考えられると思います。
この差を理解する上でのポイントが2つあって、
@初めて神経を抜く(=生きている神経を麻酔して抜く)場合は、根管の中は無菌であるが、それが失敗してしまった場合(※redbullさんの今の状態)、根管の中はかなり複雑な細菌感染を起こしてしまっている
A保険治療というのはより多くの国民に可能な限り安価で提供される制度であるので、効率が重視されるのに対して、専門医の行う医療は結果が最も重要視される
・・という番うがあると思います。
この違いを例えると、
@新しく設置された新品のお風呂(生きている神経)掃除を、一般人が短時間(15分ぐらい)で行うのと訓練を受けたプロが時間をかけて(1時間ぐらい)行うのと、
A何年もかけてカビカビになってしまったお風呂掃除を、一般人が短時間で行うのと訓練を受けたプロが時間をかけて行う
ぐらいの違いだと思います。
以上はあくまでも確率論ですから、短時間でプロ顔負けの結果を出す一般人もいれば長時間で一般人以下の結果しか出せないプロというのもあり得ますし、1回1回の結果で考えると一般人がしてもプロがしても成功と失敗のケースがあり得ます。
あとはこういったことに人それぞれ価値観の異なる「高額な」費用や時間を費やせるか?の判断になるかと思います。
更にredbullさんの場合は問題となっている歯が上の7番ですから、
「保存が出来ればそれに越したことはないが、最悪抜歯になったとしてもおそらくそのまま放置して問題になることがほとんどない歯」
ということも言えます。
この点は重要だと思います。
ですのでredbullさんのお口の中にはもしかすると、この歯の保存のために数十万円かけるぐらいだったら、他にもっと投資効果の高い問題もあるかも知れません。
例えば相場があまりないのでこれは当院の場合での話になりますが、普通抜歯になっても仕方ない様な歯の再根管治療〜被せ物には30万ぐらいがかかるのに対して、軽度〜中等度の歯周炎の治療〜予防指導は半額ぐらいで済みます。
良くて1本救えるだけの治療の30万よりは、数本以上がおそらく将来助かる15万円の方が投資効果が高いというのは言えると思います。
|