こんにちは。
他の先生方に水をさす様で申し訳ありませんが、「コアが銀合金」というだけで転院まで考える必要は全くないと思います。
因みに型とりを保険と同じ材料でされるとしてもそれも悪くありません。
他の先生方がおっしゃっているのは同業者による評価ですから（そういうサイトですが・・）、患者さんであるともさんにとっての価値観と100%一致するものではありません。
ともさんにとって今回問題なのは、そのコアが一般的に予知性のあるものなのかどうか（長持ちするか）という点かと思います。
今回は、インレーから2次カリエスで抜髄、土台に至るという経緯から歯質は十分に残っていることが予測されますので、フェルールの確保は難しくないと思います。
※フェルールについて
参考⇒無髄歯の寿命について
コアの不良によって歯に問題（主に歯根破折）を起こさないためには、コアの種類ではなく残存歯質の保全が最も重要です。
これはコアをくっつける時に使用するセメントの性能が悪かった昔の方がより強調されていた面もあります。
（逆に金属をたくさん確保して丈夫にしよう・・・という向きもありましたが）
ですから土台の種類には関係なく、ともさんの場合は歯根破折の危険はおそらく高くはないと言えます。
タカタ先生がおっしゃる通り、審美性の問題は出るかも知れません。
が、下の5番の差し歯と歯ぐきの境目のあたりの色合いが、ともさんにとってはどれ程の問題かは考えてみて下さい。（※ブラックラインの様な状態です）
一般的には他人に見える部位ではありませんが、ご本人にとっては気分は悪いことでしょうね。
歯質が十分に保存されてさえいるなら、私としては優先順位は
１）「丁寧な根管治療」
２）「被せ物の良好な精度」
だと思います。
被せ物の適合性も、保険で使用する材料であっても”臨床的な問題”（＝2次カリエスの発生）が起きやすくなるとは聞いたことがありません。
それよりも遥かに重要なのは術者・技工士のウデとちょっとの基本的な知識であって、材料だけで精度がもしも変わるとしてもせいぜい数μ〜数十μmmの違いだと思います。
これは術者である私たちにとってはこだわるポイントかも知れませんが、患者さんにとってはどうでもいい極めて些細なことだと思います。
今どき銀合金？という気は確かになくはないのですが、
＞「臨床で数年しか実績のないものは、薦められない。」
というのは私も全く同意見です。
この発言だけをとれば、雑誌をちょっと読んだり業者のセミナーに少しばかり参加した程度でコストばかりかけて、「俺の診療のレベルは高い」と勘違いしている若い歯医者（→自分かも？）よりは遥かに頼もしいと感じます。
ともさんにはともさんの色々な事情がおありでしょうから、紹介して頂いた方との関係や、特に「再治療」に関する評判、通院距離なども鑑みてベターな選択をされればそれで良いと思いますよ。
上のお三方から見て「文句のつけどころのない歯医者」は日本中探しても数名〜多くて数十名、それもおそらく都市部限定だと思います。
目標の高い先生ばかりだからこそですが参考程度にしていただいて、あまり気にしすぎない方が・・。
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