古館先生、加藤先生>
被爆ではなく、被曝、もしくは被ばくが正しい使い方です。
被爆は確かに嫌ですね。
それこそ医療人が、原発事故による放射性物質(放射能)の拡散によって低線量であっても長く続くことになる被曝の話と、医療で使う放射線(スイッチを押した時だけ出る電磁波)を同列で話すのはかなり問題がある様に思います。
放射線による人体への影響というのは、1度に多量に浴びれば害(100mSvを一気に浴びるとがん死亡リスクが0.5%増加 など)があることは科学的に分かっていますが、それ以下の話になると実際分からないため、安全を取るために害の発生を0mSvから100mSvでも連続的に増えてくるものと仮定した考え方がおそらく一般的かと思います。
(直線しきい値なし仮説=LNT仮説と呼ばれ、国際放射線防護委員会がこれを採用していますが、無理があるので他の考え方もいくつかあります)
例えばちょっと正確ではないかも知れませんが、一気に100mSV浴びればがん死亡リスクが0.5%上がるのなら、10分の1の10mSvなら0.05%、100分の1の1mSvなら0.005%上がるだろうと仮定しておきましょう、と言う様な意味だと思います。
ですのでデンタル撮影1枚0.01mSv直撃ならがん死亡リスク0.00005%アップで、決して0にはならないよ、と、仮説にもとづいて念のために考えておきましょう、みたいな考え方です。
(※通常の場合のがんで死ぬ確率は20%前後)
ですが実際には一時的に被曝をしてDNAが損傷したとしても、DNAには修復機能がありますので、当然程度問題ではありますが歯科で使用する程度の被曝と頻度で影響が蓄積していくということは極めて考えにくいだろうということはご理解頂けるかと思います。
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