井野先生が書かれてますが、スーパーボンドは接着剤(レジン)で埋めて、封鎖しよう+生体の炎症反応を引き起こすことは少なめだよ、という材料で、保険治療でも使うことがあるのでどこにでもある、リーズナブル、というメリットがあるかと思います。
ただし接着操作というのは乾燥が必要ですから、濡れているところでは非常にセンシティブで、とりわけパーフォレーションリペアなんかでは難しいというのが難点ですね。
一方でMTAは、正真正銘の「セメントコンクリート」のセメントで(もちろん医療用に滅菌と、微妙に成分は変えてありますが)水分を利用して、時間をかけて固まる材料です。
こちらは接着力はない(と思いますが・・弱い接着力あるんですか?>井野先生)のですが、レジンは乾燥しているところで収縮しながら(←隙間が出来やすい)硬化するのに対して、MTAは濡れたところで膨張しながら硬化する(しかも殺菌しながら)ので、パーフォレーションリペア向きとも言えると思います。
更に、生体親和性が過去の材料の中でも抜群に優れていて、井野先生も書かれた様に身体がまるで異物と気づいてないかの様な、炎症反応もなく理想的な治癒経過をとるので、今や専門医の間では大変重宝されています。
ただし高価、あまり置いてない、操作が非常に難しい・・などの欠点もあるので、まずは使われる先生の慣れも重要だと思いますよ。
材料の違いを気にされているご様子ですが、どちらを使うにしても穴の様子や湿潤状態など細かい観察や作業が必須ですからマイクロスコープはいると思いますし、無菌化を目指す処置なのでラバーダムはより重要だと思いますよ。
うまく治るといいですね、お大事にどうぞ。
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