こんにちは。
よく誤解がある様に思うのですが・・
例えば歯を健康に長く保ちたい人が、
「むし歯が出来るのを待って、むし歯が出来るたびに歯科を受診する」
という行動をとっていたらどう思いますか?
歯石は、プラーク(毎日ブラッシングで落とさなくてはならない、細菌のかたまり むし歯や歯周病の原因)が、長時間同じ場所に残っているときに、+いくつかの条件で形成されるものです。
つまり、プラークを毎日きちんと除去することが出来れば歯石はたまりません。
「歯石がたまっている=プラークコントロールが不十分」
「歯石がたまっている=プラークが長時間停滞していたため、周囲の歯肉はすでに炎症を起こしている=歯周病の状態」
と捉えていただくとどうでしょう。
つまり「専門家から見ると」、ですが、歯石が出来てから歯科を受診しようと考えている人は、むし歯が出来てから歯科を受診すればいいと考えている人と同じですので、お勧め出来る予防行動とは言えません。
予防や健康増進を考えておられるのなら、
「むし歯が出来ない様に歯科に通う」
「歯石がたまらない様に歯科に通う」
と、考え方を変えられた方がいいと思いますよ。
ただし、歯科医師でも衛生士でも、この辺りの誤解は多いです。
そもそも健康保険が、病気を持っている人を対象とした制度ですので、保険ではむし歯が出来たり、歯石が出来た後からしか保険治療は給付されません。
ですからセルフケアが行き届いていて、歯石がまったく溜まってない様な状態でも定期的に歯を傷つけるだけの治療(?)をされてしまう場合もなくはない様です。
県によってはこの辺りを拡大解釈して、保険で予防と称した定期検診(??)を行うことが常態化しているところもある様ですが、通院される患者さん(厳密には健康な方なので患者とは違いますが・・)にとっては、何ヵ月ごとに通うかではなく、どういった考え方の医院に通われるかの方が重要な様に思いますよ。
・・ちょっとややこしい言い回しになってしまったので整理すると
・適した通院間隔というのは、人によって異なります。
(因みに当院の場合は、何かの治療終了後は3ヶ月間隔を目安に、その方の状態によって短くしたり長くしたりして、状態が維持出来る様になれば少しずつ間隔を延ばします 最大1年間隔)
・歯石が出来てからの通院では遅いかも?セルフケアがきちんと出来ていれば歯石は何年経ってもたまりません。
・厳密には、予防のための受診は健康保険では行えません。(無理やり健康保険で行うとすると、必要がなくてもルールに合わせた検査や処置、指定の期間をあけることが必要になります)
といった感じですが・・^^;
かかられている先生や衛生士さんと、よく相談されてくださいね。
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