こんばんは。
分割歯の清掃性については結構難しいですから、患者さんが知識をつけても改善するかどうか微妙なところですが・・個人的な印象としては、
>仮歯がとれてしまったときに見ると、歯間ブラシ(3S)がぴったり入るぐらいの溝でした。
というのは狭い様に思います。
歯根の切り方にもよりますので文面だけで判断出来ませんが、最低限、仮歯の時に歯間ブラシがしっかり入る隙間を作り、本歯でももちろん同じだけの隙間を確保するべきだと考えます。
(※歯根が奇麗に切れてないケースが多いです。
手間ですけどきちんと歯肉をめくって、明視して慎重に切る方が結果がいいと思います)
目安は、掃除のしやすさを考えて、6番の近心、中央、遠心に同じサイズの歯間ブラシが入るのが理想的だと思います。
小さい輪ゴムだけ使った簡単な矯正で微調整は出来るのですが、これがなかなか面倒です・・
あと叶うなら横から見たときの歯肉の高さまで揃えることが出来れば非常にお手入れしやすくなるのですが、諸々の事情で日本人の場合は難しいことが多いです。
縦の広さについても、私は可能な限り広くした方が、唾液での自浄作用や歯ブラシでの清掃も期待出来るのでいいと思います。
もしも歯間ブラシも入らないぐらい塞いでしまったら、歯周病の管理が出来なくなり、局所的に歯周炎が進行していくと思われますし、その様に見えるケースは実際見かけますね。
原則的に歯周ポケットの入り口付近は、「通気性」を良くしておく様に心がけておく方が間違いがないと思いますよ。
歯周病原菌と呼ばれる様な菌は、カビと同じで通気性の悪いところで繁殖しますからね。
上記の様な考えで分割歯を奇麗に仕上げるのはかなり手間ですので、どこまで患者さんから要求して通るものか、自分にはよく分かりません・・。
基本的には「その場しのぎ」な処置と捉えて頂いた方がいい様に思います。
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