こんばんは。
なかなか面白い質問ですね。
私も疑問に感じている部分もありますから、とりあえず想像で回答してみます。
後で他の先生が、ズバッと答えてくれるといいですけど。
>質問、1
>プラークが完全にない状態であれば、砂糖や食べカスが歯についても、虫歯にならないのでしょうか?
そうですね…たぶんそうだと思います。
実際、少し理由は異なりますが、むし歯学の専門家の間でも食前磨きは悪くない習慣だと考えられている様に思います。
ただし、桜っlpさんの理論だと、前提条件の「プラークが完全にない状態」というのが非現実的ですけどね。
>質問、2
>砂糖が全く含まれていないけど酸性の飲み物(ダイエットコーラなど)は、飲んだ後に歯磨きをするべきなんでしょうか?
>歯磨きは必要なく、お茶を飲んだり、唾液を出すなどして口の中を中性に戻すだけで良いのでは?と思います。
これもそうですね。
少し自信はないのですが、確かに、お茶を飲んだり、唾液を出すなどして口の中を中性に戻すだけで良い、と思います。
プラークは、主にショ糖(注:効率は落ちますが、他の炭水化物でも可)をエネルギーにして元気になり、排泄物として酸を出します。
ですから、プラーク自体は酸でやられることはなく、単なる酸に浸されたところで良くも悪くもないでしょうね。
一方、歯質はどうなるかと言えばもちろん強めの脱灰が始まります。
脱灰は、度を超えなければまた再石灰化して元通りになりますから、すぐに洗い流せる様な、非糖質系の酸なら問題はない様に思いますが…いかがなものでしょうか。
因みに臨界pHを超えると溶け始めるのですが、溶ける=脱灰は、いきなり目に見えて小さくなったり穴があいたりするわけではなくて、歯質中のミネラル(カルシウムやリン)が溶け出ている状態のことで、基本的には形が変わる様なことはなく、いわばほんの少しだけ軟らかくなっている、、、という様な状態です。
ですから糖質をとったり、酸に浸されたりした直後にゴシゴシ歯ブラシを当てるのは歯が削れやすくなるので本来良くありません。
あと、カルシウムやリンが元々よく溶けて飽和状態の唾液に浸されているからこそ歯は状態を維持出来ています。
ですからカルシウムやリンを含んでいないただの水に歯を浸しておいたとしても、脱灰は起こるはずです。
>質問、3
その図については分かりません。
砂糖とpHって直接リンクするのかも、興味深いですけど分からないですね。
あと抜けている要素として、その飲食物がネバネバするとかしないとかの停滞性(=時間)についてと、歯そのものや唾液の質の、個人差みたいなもの(=宿主)も考慮するとたぶん完璧ですね。
むし歯の発生は
砂糖+プラーク=虫歯
という足し算ではなく、更に上記2つの要素が絡まりあってようやく成立する、と考えられていますよ。
紅茶+パルスイートも、歯にくっついてベトつく様なら注意が必要かも知れませんね。
ご参考までに。
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