こんばんは。
解決後の投稿で恐縮なのですが、念のためルールに関わる部分を少し補足しておきますね。
克典さんが問い合わせをされた医院さんがどうかは分かりませんが、ルールとして。。
>保険適用できるのに自費設定
↑これを行う場合、例え心底良心からのお勧めであったとしても、保険医療機関(保険診療もしている医院)の場合はルールを守る必要があります。
基本的に、日本の歯科の保険医療は、
初診〜基本治療(歯周治療やむし歯治療、根管治療、抜歯など)を保険治療で、最後に自費(セラミッククラウンやインプラント、自費の入れ歯)はOKですので、圧倒的大多数の歯科医院の自費診療といえばこれです。
田尾先生のブログを読んでも理解して頂けるはずです。
因みに余談ですが、現在の診療報酬から考えて、初診〜基本治療を丁寧に時間をかけすぎて行えば経営的には必ず赤字になりますので、その後の自費診療(セラミッククラウンやインプラントなど)で利益を出して補填する必要性も出てきます。
初診(保険)、基本治療(自費)、最後(保険)
これは「混合診療」になりますので完全にダメです。
(ある意味理想的な流れなのですが・・)
初診(保険)、基本治療(自費)、最後(自費)
は、解釈次第でグレーです。
地域差がある場合もあり、自分は判断する立場ではないのであまりつっこんだことは書けませんが・・基本的にはあまり良くないと考えた方がいいと思います。
例外があるとしたら、患者さんの強い希望があった場合で、最初は保険治療を受けるつもりだったのが途中で心変わりした様な場合・・かと思います。
ただし、治療段階のことなども含めて、この場合の判断はとても難しい様に思います。
(かなり微妙なラインの話ですので、この解釈は間違っているかも知れません。)
一方、
初診(自費)、基本治療(保険)〜
の流れもダメですが、
健診(自費 ※自費でしかしてはいけない)、基本治療(保険)〜
はOKですし、
初診から最後まで自費
と言うのもOKです。
ややこしいですが、さらにどれにもあてはまる重要なルールがあって、
【保険医療機関は、保険で出来ることを患者さんが希望している場合は、拒否してはいけません。】
つまり、歯石取りの様な、「保険でも出来ること」を、歯科医院側の勝手な言い分だけで、「保険では出来ない」と拒否することはルール上出来ません。
ただし、「患者希望」で、「初診〜すべて自費」は、どんな場合もOKです。
あるいは、「患者希望」で、「途中で保険はやめて以降全て自費」も、大丈夫な場合もある、と言った感じです。
(例えば自費の根管治療や、自費で根管治療目的のCT撮影などはこれに当てはまると思われます)
ではどこまでが保険で出来るのか、、この辺りの解釈もとても難しいところなんです。
例えばブラッシング指導は保険でも出来ます。
ルールは、月に15分以上、診療報酬は800円です。
では、ブラッシング指導を1時間して欲しい場合・・
やっても「ダメ」ではありませんが、「無理」ではあるかも知れません。
因みに例えば「保険と別で差額として9000円下さい」と言うのも完全にダメです。
患者さんが自主的にお金を置いていったとしてももちろんダメです。
歯石とりの場合もこの辺りに含まれる、非常に説明も解釈も難しい領域ですから、田尾先生の「経営的センスがある人なら、わざわざスケーリングを自費にはしないと思います。」と言われる所以です。
と言う訳で、保険医療機関である当院でも歯石取りは自費でも行うのですが、そういう方は全て初診から最後(途中で転院は自由)まで自費の診療を受けて頂いています。
(当院は8割ぐらいの方が最初から最後まで自費診療)
>理由の一つに利益主義、自費の方が儲かるからという理由はあると思っていいですか?
これはウチの場合は絶対にないですね・・。
もう間違いなく、初診は保険で敷居を下げて、保険中心にして、保険で利益が出る様な経営にしていく方が確実に有利です。
ルールを守りながらの自費中心、あるいは自費オンリーもどれだけ大変なことか・・(保険中心は保険中心で大変さがありますが)
診療は心底楽しいのですが、誤解も確かにうけますしね。
話がそれてしまいましたが^^; ルールについての補足でした。
分かりにくい上に個人的には嫌いな話題なのですが、ご参考までに。
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