こんばんは。
よく調べられていますね。
希望されているのは、「ソケットプリザベーション」と言う方法になるかと思います。
個人的にはあまり関心がないのでよく知りませんが、FDBA(ヒトの凍結乾燥骨)とコラーゲンメンブレンの組み合わせで、前歯抜歯後短期(6ヵ月後)で、厚みが+1.6mm、高さが+2.2mmの違い(普通に抜歯だけした場合と較べて)が出たと言う報告なら聞いたことがあります。
論文⇒Ridge preservation with freeze-dried bone allograft and a collagen membrane compared to extraction alone for implant site development: a clinical and histologic study in humans.
Iasella JM, Greenwell H, Miller RL, Hill M, Drisko C, Bohra AA, Scheetz JP.
J Periodontol. 2003 Jul;74(7):990-9.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/12931761?itool=EntrezSystem2.PEntrez.Pubmed.Pubmed_ResultsPanel.Pubmed_RVDocSum&ordinalpos=10
これなら結構いい数字なのですが、それでも個人的になぜ関心がわかないかと言うと、まずヒトの凍結乾燥骨などを使いたくないという点(※米国ではよく使われるそうですが、日本人は文化的にあまり・・)。
それと、これは他の材料もあるとしても最近では、長期的に見れば結局何をしても一緒、という見解(Lindheらのイヌを用いた一連の研究)が主流となっている様に感じるからです。
※因みにガーデンさんの提案の通り、非吸収性メンブレン単独の使用だと、これよりは確実に数値は悪くなると思われます。
何かしないよりはしてみても良いかもと思えるケースは、抜歯予定の歯の周囲骨が、歯根破折などでイレギュラーな骨吸収をしている様な場合(他の歯の周囲骨と較べて部分的にかなり極端に骨が少ない様なケース)ぐらいかなと思います。
その場合だったら、コストが許容できるなら長期的に考えても多少のメリットがあるかも?と、個人的には考えています。
(※この辺りのことについては、まだまだ色々な意見があるかと思います)
あくまで個人的な意見で想像の世界なのですが、前歯部ならインプラントよりは出来るだけブリッジにしておいて、ダミー直下の歯肉ラインの変化が気になれば、CTG(結合組織移植 ※自分の口蓋の歯肉の移植)で、骨ではなくお肉の厚みでごまかす方が楽で安心の様な気がしますよ。
そのお肉もいずれは吸収するかも知れませんが、それならそれでまた手術をするという手が残ります。
骨を無理矢理増やしておいて、それを頼りにインプラントを埋入してしまうと、長期的にはどうなるのかが、少し不安ですね。
インプラントでトラブルが起きるとリカバリーがとても難しいですからね。
でも田中先生のおっしゃる通りで、色々な考えの先生がいらっしゃいますから、ひとつの意見として参考までとされて下さいね。
お大事にどうぞ。
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