はじめまして。
根管治療は、なかなか治らないのがありますよね。。。
辛いことと思います。
それだけ頑張られた元担当医の先生も、立派だと思います^^;
私の意見を先に書くと、
>抜歯するよりは再植をしてくださる先生にお願いしようと思い
これ↑はアリだと思いますよ。
私なら他にも抜歯の選択肢も説明すると思いますが、「抜歯するよりは・・」は、まさにその通りだと思います。
一般的な医院で、根管治療がどうしてもうまくいかない場合、いくつか選択肢が考えられると思います。
【転院するパターン】
a)根管治療の得意そうな先生のところに転院する
("目安"としてラバーダム、マイクロスコープ)
b)大学病院へ転院する
【テクニックのパターン】
c)歯根端切除術
d)意図的再植術
e)抜歯
a)根管治療の得意そうな先生のところに転院する
最もお勧めなのですが、残念ながらお住まいの地域では難しいかも知れませんね。
少なくとも専門医はいらっしゃらないと思います。
それと費用も高額になりがちな為、上顎の7番にはそれほどの費用対効果がないかも知れません。割となくても平気なことが多い歯ですので。。
参考⇒地方での、根管治療が得意な歯科医院の探し方
b)大学病院へ転院する
ある意味ギャンブルにはなりますが、これもひとつの手だと思います。
ただ今回は既に試されている訳ですので。。
参考⇒一般歯科と歯科大学病院での根管治療の違いは?
c)歯根端切除術
普通の再根管治療の成功率が60〜70%程度と言われるのに対して、最新の方法(※マイクロスコープが必須、MTAも?)であれば90%程度(※従来の方法だと、専門医、マイクロなしで60〜85%程度?)が見込めそうなので、これも良い選択だと思います。
ところが・・上顎7番は奥まりすぎていて、適応外になってしまいます。
普通は上顎なら5番、先生によっては6番の頬側の根ぐらいまでが限界で、お1人だけ、6番の内側の根でもされる専門医の先生を知っていますが、7番となると聞いたことはないですね。無理だと思います。
d)意図的再植術
私も経験はないのですが、文献上は意外と成功率の高い方法です。
(専門医による適切な症例選択+根管治療+再植で80-90%程度)
マイクロスコープの重要性もあまりなく、術式そのものは比較的簡単で、極端にテクニックに依存することはなさそうです。
抜歯が上手い先生、というのは非常にプラスポイントですね。
ただ上手くいかなかった場合には、最悪抜歯と言う顛末も考えられますから、最終手段でしょう。
今回の様な場合なら、アリではないでしょうか。
参考⇒差し歯の下の虫歯、エクストルージョンができない理由とは?
e)抜歯
先にも書きましたが、結構なくても良い歯ですので、これもアリだと思います。
そもそも歯ブラシが届かなくて虫歯になって神経を抜いている訳でしょうから、無理して残しても・・と言う気もしなくもないです。
隣りの6番を裏までしっかりと磨く方が有意義な場合もあります。
ただ、ご自身の歯を一本でも多く・・と言うお気持ちは、非常に良く分かりますよ。
もしも今回残せたら、、ブラッシングは必死で頑張って下さいね^^
参考⇒歯科相談室<抜歯:7番(第二大臼歯)
>仮の蓋をしないのは再植に向けて何か意図があってのことと思われますか。それとも、早めに仮の蓋をしてもらったほうがいいのでしょうか。次の予約までは1週間あります。
開放療法(J-OPEN)についての私の考えは、当サイトの過去スレッドでもお読みだと思いますが、完全にNGです。
海外の専門医は普通やりませんし、こんなに堂々と、安易にするのが当たり前になっているのは日本ぐらいです。
(医療先進国でない国では分かりません)
保険制度上、止むを得ない面も少しはあるかも知れませんが。。
参考⇒綿を詰めるだけの根管治療(J-OPEN)について
参考⇒J-OPEN大激論
(↑長いので読まない方がいいです)
ただし今回の場合、意図的再植術を前提とされていますから、割に問題はない様に思います。
通常根管治療は上から、歯の中の洗浄をひたすらしていく処置ですので、余計な雑菌を中には入れない、と言うのが原則です。
ですが今回の場合、歯の外(根っこの先端)からアプローチして、完全に蓋をしてしまい、(歯の内部の感染源と身体の中を)隔離してしまうはずですから、たぶん大丈夫だと思います。
(先生によって細かい術式が違うので、保証は出来ませんが・・)
それでも自分だったらわざわざはやらないですけど・・
心配はいらないと思いますよ^^
とりあえず、チーズは食べるのをやめておきましょう(笑)
参考⇒根管治療の仮蓋 水硬性セメントを外す際、歯は削られるのでしょうか?
>本当に飛び出した薬を根菅治療で取ることは難しいのでしょうか。それともマイクロスコープを使用される先生に一度見ていただいて判断してもらったほうが良いのでしょうか。
(欧米の教育を受けた)専門医か、専門医並に知識・技術をお持ちの先生なら、ほとんどの根管治療については切ったり抜いたりしなくても、なんとかなります。・・の様です。
それは感染根管の原因となっている細菌が、まずほとんどのケースでは根管の”中”にいるからです。
ところが、ごくごく稀に、根管の外(つまり根尖病変の中の歯根の周り)に出ているケースが「ありそう」だと言われています。
根管外感染を疑うケースと言うのは、確定診断のためには歯を抜いて顕微鏡で眺めないと分かりませんから、状況証拠?消去法?で予想することになります。
条件としては、
1)丁寧な根管治療を続けても、奏功しない
2)歯根破折、見逃し根管、パーフォレーションなどの別の原因が考えられない
と言ったところでしょうか。
nonoさんの場合、
1)については8ヶ月ももう頑張っているのですから、一応OKだと思います。
頑張りすぎなぐらいかも知れません^^;
(3ヶ月以上痛みを引っ張ると、痛みの記憶が抜けなくなることもあるそうなので・・)
2)については、私ならマイクロスコープでも最終確認したいところですが、これまで複数の歯科医が診てこられてる訳ですから、これもおそらくOKではないでしょうか。
と言うことで、根管外感染を強く疑うとすると普通の根管治療では理屈として治りませんから、今後有効な手技は、c),d),e)のみとなります。
専門医によるc),d)まで考えたらもう本当に鬼に金棒ですから、感染根管を理由に抜歯が避けられないと言うことはまずありませんよ。
CTの画像について
ネットで診断と言うのは情報量としても、法的にも出来ませんので、参考までにお願いしますね。
根管の外に飛び出して見える白いものについては、何かは正確には分かりません。
根管充填剤、シーラー、入れたばかりの根管消毒薬(水酸化カルシウム製剤の、ビタペックス)、破折ファイルなど。。
いずれにしても、細菌が付着した状態で外に飛び出ていたとしたら、あの珍しい「根管外感染」を起こしている"かも"知れませんね。
(それでも大半は身体の免疫力によって、無毒化される筈ですが・・)
これは、マイクロスコープを使ったところで、取り除くのは極めて困難です。
見えてるのに取れない・・と言うことは、よくあります^^;
それとこの画像だけではよく分からないのが、根っこの湾曲程度です。
写っている箇所だけなら意図的再植には非常に向いてそうなのですが、写っていないところで、あまりに湾曲が強かったりすると、抜歯する時に歯根を傷つけてしまう可能性が高くなります。
そうなると成功率はグンと下がってしまうと思います。
色々ややこしいことを書きましたが、文面から分かる範囲での私の意見としては、「アリ」だと思いますよ。ご参考までに。
早く良くなるといいですね、お大事にどうぞ^^
|