こんにちは。お邪魔します。
私も隣県に住んでいる妹には、抜髄することになったら井野先生のところに行く様に言っていますよ^^
>直接覆髄法における5年生存率は、10〜20代で92%だとおっしゃっていましたが、私の場合は残念ながら8%に入ってしまったということなのでしょうか・・・?
井野先生が引用されてる元のデータはたぶん、
A retrospective study of direct pulp capping with calcium hydroxide compounds.
Horsted P, Sandergaard B, Thylstrup A, El Attar K, Fejerskov O.
Endod Dent Traumatol. 1985 Feb;1(1):29-34.
だと思いますが、こちらは概要がネットで閲覧出来ないので、私には詳細が分かりません。
(※5年後の成功率50〜80歳で70%、30〜50歳が85%、10〜30歳が92%)
中には、外傷で偶発的に折れた歯や、抜歯予定の歯にわざと穴を開けて(※つまり、虫歯菌の感染がもともとない歯)データをとっているものもありますから、今回の場合りすさんにもこれが当てはまるかは分かりませんね^^;
上の論文は掲載誌が外傷歯についての雑誌みたいですからもしかすると・・??
井野先生も詳しく書かれた様に、年齢以外にも色々と予後に影響しそうな因子が考えられます。
例えばよくある、虫歯を削っていったら歯髄が出てしまった様な場合(※つまり、もともと虫歯菌の感染が疑われる)のデータだと、
【5年後の成功率】
・明らかな成功→37%
・?→18.5%
・明らかな失敗→44.5%
という数値が出ています。
Pulp capping of carious exposures: treatment outcome after
5 and 10 years: a retrospective study.
Barthel CR, Rosenkranz B, Leuenberg A, Roulet JF.
J Endod. 2000 Sep;26(9):525-8.
⇒論文はこちら
同じ様な研究でもデータのばらつきは大きいものですが、もしもりすさんの歯の状況がこちらの方に近かったと考えれば、
「たったの8%に入ってしまった、残念!」ではなく
「44.5-63%に入ったのだから、仕方ない。やるだけのことはやった・・」
とも考えられますね^^
気を落とされる必要はないと思いますよ。
それとMTAについては、私も井野先生のお話を聞いていると良さそうに思います。
ですがまだデータとして、明らかに他の方法と較べて優れている、というところには全然来ていませんから、材料云々と言うよりも、術者の知識や技術、気合い(?)の方が重要な要素だと思いますね。
教科書的には未だ水酸化カルシウムが第一選択薬だと思いますし、私自身はレジンで直接覆髄することがほとんどです。
りすさんの現在の担当の先生も、とても良い先生だと思いますよ。
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