え?何故に指名を??
(一応当店は指名制はとっておりませんが。。)
ラバーダムは使おうと思えば意外と多くの場面で使用出来るのですが、最も予後に影響するのはやはり根管治療だと思います。
唾液中の細菌を混入させないことが主な目的です。
次に接着性の材料を使う様な虫歯の治療やフィッシャーシーラントの時ですね。
こちらは、唾液中のタンパクや水分、呼気中の水分を混ぜないことが主な目的となります。
これらが混ざると、接着力が低下してしまいますので。
ただしこちらに関しては、最新の材料を、注意を払いながら正しく使用することで、接着力の低下は「臨床的許容範囲内」には抑えられると個人的には解釈しています。
ですから私も使ったり使わなかったりですね。
具体的には、直接充填用のコンポジットレジンの接着力(カタログスペック)が、モノさえ選べば現在は20MPa以上あるのですが、10MPaちょっとの製品もあります。
ですから、20MPaの製品を使用する際に少々エラーがあっても・・
という理屈です。
たぶんそんなに単純な話ではないと思いますが。
他には・・ほとんど使わないでしょうね。
a)根管治療
b)接着
とすると、ラバーの使用率をいい加減な推測で書きますと、
日本 a) 2%ぐらい b) 1%以下
海外 a) 90%ぐらい b) 70%ぐらい
・・何の根拠もありませんが、そんなイメージです。
担当の先生が驚かれたのも無理もないと思いますよ。
考え方や方針、それとその先生の持っている知識によっても使用の必要性に違いは出ると思います。
>なぜ治療したはずのインレー(銀歯)の中に虫歯ができてしまうのでしょうか?
保険のインレー自体、適合精度が甘いです。
理由は色々あるのですが、なかなかぴったりとは行きません。
そこに、「接着」ではなくて「合着」でひっかけて固定します。
「合着」すると、合着用セメントの厚みが、歯質とインレーの隙間にある程度出来るのですが、時間と共に水分にも溶けますし、元々十分な強度もないですから、余計に溶出して隙間が出来やすいです。
もちろん必ずそうなる訳ではありませんが、確率はかなり高いと思います。
そうするとその隙間にプラークが溜まって虫歯になるのは想像がつきますよね?
他にも、インレー修復の場合、かなりの面積を削らなくてはいけない割りに、後で作った金属をはめ込むために、形態の制約が多いです。
(虫歯は内開きで広がっているのに対して、インレーは外開きに削らなくてはいけません。レジンやアマルガムは内開きで削っても可)
そういったことも起因して、虫歯自体を取り残す可能性も高いと思われます。
金属自体が唾液と馴染みが悪く、プラークをこびりつかせやすい、という問題もあります。
ですからご自身でどうにか出来ることって、正直少ない気がします。
もちろんフッ素や歯間ブラシの使用、間食の取り方の注意はされた方がいいとは思いますよ。
|