インレーという作り方自体が2次カリエスは引き起こしやすい修復方法ですね。
隙間なく完成させて、しっかりとした接着(合着)を行い、継ぎ目の部分の"欠け"等のトラブルを長期的に起こさせないための配慮というのは、非常に難易度が高いです。
隙間なく、という点では高カラットの金合金は確かに使いやすい材料ですが、精密さや継ぎ目のトラブルの少なさを優先すれば軟らかすぎて、すり減るのが早すぎたりする場合もありますし、複雑な形態のインレーには強度不足で適さないこともあります。
2次カリエスの原因は当然ながらプラークですが、金属はプラークを付着させやすい材料という側面もあります。
鋳造という製法は各種材料がそれぞれに膨張と収縮を繰り返して、それを見越して製作する必要性があるのですが、削りだす作り方であれば理論上エラーを少しだけ少なくすることが可能です。
ですが鋳造にせよ、削り出しにせよ、それに合わせた歯の削り方が大変に重要ですので、どちらの方法で作るかよりも誰が作るか(削るか)の方が予後への影響は遥かに大きいと思いますよ。
そういう意味で、担当される先生の自信のある方、お勧めの方を選択するというのが患者さんにとっては将来のトラブルの確率を下げるための、現実的な手段なのではないかと思います。
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