こんばんは。
まずRDテストですが、あれ一人当たり何十円かぐらいのコストで出来るので便利ですから、なんとなく当院でも実施してきたのですが、検査の正確さはそこまで高くない様に感じますね。
気にしなくていいですよ。
次に唾液検査や細菌検査の必要性についてですが、これも基本的にないです。
患者さんの将来を予測するのに、少しぐらい参考になるかな、という程度のもので、重要度はかなり低いからです。
学問的専門的には、普通の検査(問診や視診、レントゲン写真など)を丁寧に行えばほとんど全ての患者さんに対しての必要十分な情報は揃います。
ほんの一握りの、普通の検査で把握しきれない様なケースで、「追加検査」として行う場合もある。
という程度のものですので、少なくとも2歳児に行う必要性はなさそうです。
…と言いながら当院でも、今度そこそこの設備投資をして、消耗品だけで一人当たり2000円〜3000円、あと時間コストも同じぐらいかもう少しかけて細菌・唾液検査を詳しく始めようと準備しています。
でもこれは、患者さんの関心ややる気をアップさせるツールとして役立てようという目的ですので、これの結果次第で予防行動の何かが変わるということはあまりないかと思います。
と、ここまで書きましたが、2歳とかのお子さんの場合の1番のリスク(むし歯に繋がるかも知れない危険因子)は、唾液や細菌ということはまずなくて、言い方は悪いですが…わざわざ検査して調べるまでもなく、「ご両親」でしょうね^^;
何しろお子さん本人が自分自身で何かを選択したり調節したりすることはほとんどありませんからね・・
色々な見方や説明が出来ますが、個人的には、お母さんの口腔衛生レベルを上げることが実は1番効果的な様な気がします。
時々お母さんはぱっと見歯ぐきが腫れていたり、あまりお手入れが行き届いてなさそうなのに、お子さんにだけは足しげくフッ素塗布やクリーニング、治療などに連れてこられる場合があるのですが、こういう場合はお母さんが変わらないと無理かな…と感じることがあります。
つまり、周りのお子さんたちが普通に食べる程度の量のお菓子や、意味のない唾液・細菌検査、極端な食事指導、予防と称したフィッシャーシーラント等に惑わされるよりも、お母さん自身がご自分の歯を今後守っていけるだけの十分な知識や技術、習慣をつけることの方が、結果的には遥かに有効だと思います。
むし歯は砂糖だとか、唾液だとか、細菌だとか、そういう分かりやすい単純なもので簡単に出来るものではなくて、ブラシのちょっとした当て方や食事の内容、取り方、生活習慣などの一見分かりにくい色々なものが絡まり合って、例外的に出来るイメージです。
普通に規則正しくバランス良く、健康的に生活していかれれば大変な状態にはそうそうなりませんよ。
プラス念のために、歯の健康のための専門的な知識をつけたり、正確なブラシの当て方、フッ化物の応用などをして行けば良い、と理解されれば良いのではないでしょうか。
あまり肩肘はりすぎず、力を抜いて頑張ってあげて下さいね。
お大事にどうぞ。
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